[本] フェリカの真実/立石泰則

Posted by localpocky on 29.2011 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback




フェリカの真実 ソニーが技術開発に成功し、ビジネスで失敗した理由

立石泰則
草思社 2010-11-13
by ヨメレバ

2010年11月刊。
本屋さんで表紙の FeliCa ロゴが目に留まり、読んでみました。
非接触 IC カード「FeliCa」(フェリカ) の開発ドキュメンタリーです。
サブタイトルに「ソニーが技術開発に成功し、ビジネスで失敗した理由」とあります。
技術的な話よりも、ビジネス寄りの話が中心です。

最初はビルの入退場 IC カードからスタートして、電車の電子乗車券、そして電子マネーへ。

Edy も Suica も nanako も WAON も、みんなソニーが作った同じ FeliCa という規格で作られている IC カードなのに、なぜ別々の電子マネーになってしまったのか。

FeliCa の開発者は「本来は、電子マネーが乱立するはずはなかったんです。ひとつの決済手段として、みんなが共通に使える電子マネーになるはずでした」(p.13) と言います。

FeliCa の電子マネー機能は、本来は IC カードで利用したサービスの代金を回収する手段として用意されていたものだったのが、ソニーが立ち上げた Edy のビジネスによって、「電子マネー」そのものが目的に変わっていく様子が描かれています。

驚いたのは、JR東日本は最初は Suica の中に電子マネーとして Edy を入れようとしていたのに、ソニー側(ビットワレット)がそれを拒絶したというエピソード。
「Edy は単独で展開するビジネスだから、JR と組む必要はない」との経営判断だったそうですが、現在の電子マネーの利用率では、Suica がトップ(2位は PASMO)で、Edy は Suica の半分に留まっています。

もし、Suica の中に Edy が入っていたら、Edy が電子マネーのスタンダードになって、電子マネーがこんなに乱立することも無かったかもしれませんね。

<引用メモ>

日下部(フェリカの開発者)の述懐ーー。
「あそこで JR と組めなかったことが、(エディの)そもそもの失敗だったと思っています。私は何回も(ソニーやビットワレットの幹部に)言ってきました。エディを単独のカードで出すことは、いわば『不死身の巨人(JR)と素手で戦っているようなものなんですよ』と。だって、彼ら(JR東日本)は、電子マネーで絶対に損はしないんですよ。(p.151)


(2011/01/21 読了)


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