クリーニング屋には個人情報が集まる? 『和菓子のアン』ともリンクする日常ミステリ: 【読書メモ】切れない糸/坂木 司 著

Posted by localpocky on 01.2014 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback




140301
切れない糸 (創元推理文庫)


個人情報は、とにかく知られないに越したことはない。そんな風潮の時代です。(中略)なのであえてこのお話では、絶滅危惧種である『ご用聞き』を主人公に、個人情報の固まりである衣類を謎の中心にしてみました。
(p.413 文庫版あとがき)

2005年刊、2009年文庫化。
商店街のクリーニング屋さんが舞台の、日常ミステリー。
帯に書かれた「『和菓子のアン』とつながる連作ミステリ」という言葉に惹かれて読んでみました。(ちなみに『和菓子のアン』は 2010年刊)

大学卒業間近で、ある理由から実家のクリーニング屋さんを継ぐことになった青年が主人公。
クリーニング屋に出された衣類(洗濯物)から生まれる、日常の謎。

坂木さんの本を読むのは、今回が2作目です。
「お仕事系日常の謎小説」を多く書かれている作者さんなんですね。
本作も、クリーニング業界の裏話がちょこちょこと出てきます。

『和菓子のアン』の読書メモでは「ほのぼの系ミステリー」と書きました。
でも、本作のほうは、それほど「ほのぼの」とした印象は受けません。

むしろ、そこはかとなく少し暗いムードが漂っているように感じました。
陰湿な暗さではなく「静けさ」と言ったほうがいいのかもしれません。
不思議な読後感のお話でした。

<引用メモ>
特技はなく、趣味に近いのは「外食」。(中略)
でも、こんなことを趣味とは言えないよな。だから履歴書の趣味欄は、いつでも空白だ。(p.16 プロローグ)

違いを排除しようとするのではなく、近寄る努力をする。それはきっと(中略)俺にも、必要な努力なんだろう。(p.195)
(2014/02/23 読了)

関連する本

[読書メモ] デパ地下の和菓子屋が舞台の、ほのぼの系ミステリー/『和菓子のアン』坂木 司 - localpocky's reports

切れない糸 (創元推理文庫)

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