【ミニ読書メモ】火村シリーズ『菩提樹荘の殺人』/有栖川 有栖 著

Posted by localpocky on 13.2013 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback




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菩提樹荘の殺人


2013年8月刊。
有栖川有栖の「火村英生シリーズ」(別名: 作家アリスシリーズ)の本格ミステリー。
『アポロンのナイフ』『雛人形を笑え』『探偵、青の時代』『菩提樹荘の殺人』の中編4編。
私の好きな作家さんです。

『アポロンのナイフ』は、少年犯罪と少年法をテーマにした話。
短編ながらも伏線が鮮やかで、感動しちゃいました。
いつもながらの安定感で、安心して読むことのできるシリーズです。

本書では4つのそれぞれの話に、火村英生とアリスが出会った頃の話がサブストーリー的に差し込まれています。
もう20年も続いているシリーズなのに、ここへ来て過去が少しずつ明らかになっていくというのは、長年の読者としてはうれしいものです。

私は、ほとんどの有栖川作品に添えられている、丁寧に書かれた「あとがき」を毎回楽しみにしているのですが、今回の「あとがき」は、とても印象深いものでした。

このシリーズに長く付き合ってくださっている読者ならご承知かと思うが、火村・アリスのコンビはある時点から齢をとらなくなり、いつも34歳で登場する。いわゆるサザエさん方式で、シリーズものでは珍しくない。時代だけが移り変わり、彼らは超越的に常に〈現代〉を生きるわけだ。(中略)
私自身、このシリーズ以外に2つのシリーズを現在も書き続けているが、そちらではキャラクターに齢をとらせている。そうしなければ書けないことを書くためである。(p.290「あとがき」)

火村とアリスのコンビは、いつまでも30代。
自分が学生の頃から読み続けている、このシリーズ。
いつの間にか、自分も2人の年齢を追い越してしまっていました。

(2013/10/07 読了)

菩提樹荘の殺人

有栖川 有栖
文藝春秋 2013-08-26
by ヨメレバ
カーリルで開く


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