使ったことのない日本語: 「件 (くだん)」みなさんは使いますか?
※本ブログでは記事中に広告情報を含みます
ある人とのメールのやりとりにて。
「件の資料、こちらになります」
という文言がありました。
一瞬だけ「○○の件」の「○○の」の部分を書き忘れているのかと思ってしまいました。
そうではなく、「件 (くだん)」と書かれていたんですね。
自分だったら「表題の件の資料、こちらになります」などと書くところでしょうか。
自分では使ったことがない表現なので、国語辞典で意味を調べてみました。
くだん【件】
〔「くだり」の変化〕
① 上に述べた事柄。「よって―のごとし〔=前述の通りである。証文の終りに書く語〕」
② すでに話題にした事柄を指す。例の。「―の話」
(新明解国語辞典 第4版(1993年)・第7版(2012年) より)
くだん【件】
〔「くだり(件)」の転。普通,「くだんの」の形で用いる〕
① 前に述べたこと。くだり。「―の用件で参上します」
② いつものこと。例のこと。「―の大矢を打ちくはせ」〈保元物語中〉
(デジタル大辞林 より)
なるほど。
「件の○○」は、「前述の○○」や「例の○○」と同じ意味なんですね。
あえて自分が使うとしたら、「くだんの件」のようにひらがなで表記するかもしれません。その方が読みやすそうなので。
あっ、「くだんの件」って、漢字で書くと「件の件」になっちゃうのか!
このブログの更新情報を RSS で流しています。
もし記事を気に入ってくださいましたら、ご覧いただけるとうれしいです!
- 同じカテゴリの関連記事
-
- 落語で知った日本語: 「因業(いんごう)」志の輔らくごで知りました (2013/01/17)
- 人前で読めなかった日本語:「概して」本当に自信を持って読めますか? (2012/11/15)
- 最近辞書に載った日本語:「真逆 (まぎゃく)」パソコンで漢字変換できますか? (2012/10/12)
- 使ったことのない日本語: 「件 (くだん)」みなさんは使いますか? (2012/09/25)
- 意味を間違えていた日本語:「古来」は過去のことじゃなかった (2012/05/10)
- 今日読めなかった漢字:「所謂」という書き方は、古風ではなく現代風? (2012/05/10)
- 自分では使わない日本語:「小職 (しょうしょく)」会社で使いますか? (2012/04/25)
trackbackURL:http://nishi248.blog60.fc2.com/tb.php/1080-898b4909