素直な感想は「若いっていいなあ」: 【読書メモ】神去なあなあ夜話/三浦 しをん

Posted by localpocky on 30.2014 書評/読書メモ   1 comments   1 trackback
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神去なあなあ夜話


見習い期間には、山で見聞きしたことや村で起こった出来事について、自分なりにパソコンに書きとめていた。しばらく中断していたその習慣を、またはじめてみようかなと思ったのには、わけがある。(p.12)

2012年11月刊。
林業が舞台の小説『神去なあなあ日常』の続編です。
前作から半年後、林業1年生だった主人公は20歳になりました。

前作に比べると、かなり軽いタッチの短篇集といった感じ。
神去(かむさり)村の日常と人々の暮らしを、たんたんとなぞっていくような。
キャラが立っているから、こういう事後談みたいのも面白く読めますね。

パソコンに向かって仮想の読者(いないのに)に向けて書いている独白、という設定がホントにうまい。

読了後の素直な感想は「若いっていいなあ」。

(2014/03/24 読了)

神去なあなあ夜話

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神去なあなあ日常 (徳間文庫)

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空から「線路」を見てみよう。電車に特化した航空写真集: 【読書メモ】空鉄 ―鉄道鳥瞰物語―/吉永 陽一 著

Posted by localpocky on 29.2014 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback
Tag :電車
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空鉄 ―鉄道鳥瞰物語―


2012年12月刊。
電車の車両基地や駅、特徴的な配線などにフィーチャーした航空写真集。
タイトルの『空鉄』は「そらてつ」と読みます。

こういう電車の楽しみ方もあるのか! と感心。
見慣れた光景も、空から見ればとても新鮮な光景に。
線路の配線の形(電車好き風に言うと「線形」)が一目瞭然。

車両基地や貨物駅にびっしりと敷かれた線路には、なんとも言えない重厚感と凄みを感じます。
スカイツリーを真上から垂直撮影した写真は、立体感が全然なくて不思議な感じです。

昔は貴重だった航空写真も、今では Google マップで気軽に見られるようになりました。
でも、さすがプロの方が切り取った航空写真は、奥行きや線路の特徴がよく出ていて、魅力的です。

地元の八王子駅の航空写真 (p.101) は、思わず目を凝らして見入ってしまいました。
元機関区の建屋はすでに解体された後ですが、まだ転車台が残っているときの写真です。
転車台が撤去されてしまった今となっては、この写真も貴重な資料となりました。

ところどころに挟み込まれている空撮コラムも面白いです。
これらの写真はヘリコプターではなくセスナ機の窓から撮影されたものとのこと。
真上から撮る「垂直撮影」では、窓を真下に向けるために、セスナ機を傾けて撮影するのだそうです。怖い!

続編の『もっと 空鉄』(2013年12月刊)も出ているみたいなので、そちらも見てみようと思います。

<引用メモ>
撮影時のセスナ機の姿勢は、水平ないし少し旋回していることが多いですが、(衛星写真のような)垂直撮影をするときは、失速しないよう勢いをつけて機体を傾斜させます。旋回しながら傾けるため機内では「G」がかかり、慣れるまでは三半規管が狂うこともありました。(p.59 空鉄コラム2)
(2014/03/23 読了)

空鉄 ―鉄道鳥瞰物語―

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もっと 空鉄 ―鳥瞰鉄道探訪記― (らくらく本)

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なぜ税務署に個人の収入がわかるのか?: 【読書メモ】税務署は見ている。/飯田真弓 著

Posted by localpocky on 21.2014 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback
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税務署は見ている。 (日経プレミアシリーズ)


なぜ、生命保険の返戻金など、個人収入が税務署にわかるのだろうかと不思議に思われたかもしれません。実は… (p.46)

2013年9月刊。
26年間、税務署で税務調査をしてきた方が書いた本。
本屋さんでキャッチーな表紙が目に留まり、読んでみました。
目次は、こんな感じです。

<目次>
第0章 税務署の内部では、何をやっているのか
第1章 調査案件はこうして選ばれる
第2章 税務署は突然やって来る?
第3章 調査官はランチ中も見ている
第4章 「お土産」を口にする税理士は危ない
第5章 税務署は何のためにあるのか

冒頭でも書かれている通り、この本は節税のためのノウハウ本ではありません
むしろ「みんな、ちゃんと税金を収めましょう!」という系の本です。
なんたって、税務署に長年勤めてきた方が書かれた本ですから。

とても真面目に書かれている印象で、センセーショナルな内容はそれほどありません。
でも、「税務署って何をやっているの?」という税務署ビギナー(?)の質問には的確に答えてくれると思います。

<引用メモ>

チェックをしたうえで、計算誤りや添付書類漏れなどがあった場合、
「確定申告についてお尋ねしたいことがあります」
というような文書が税務署から届きます。会社員の場合、税務署から郵便物が届くと「何事か!」と驚くかもしれませんが、まずは、どんなことを聞きたいと思っているのか電話で確認するとよいでしょう。(中略)
本当に電話で済むのか、心配の皆さん。大丈夫です。税務署のホスピタリティは公務員の中でもピカイチと言われています。面倒がらずに電話をしてみてください。
(p.43 会社員も、1枚のはがきで呼び出される)

ある会社員の方の場合、ネットを使って物販などをしていました。(中略)サラリーマン家庭であるにもかかわらず、宅配便の利用頻度が多く調査の選定にあがったのです。売上金額は一目瞭然。預金通帳の入金を合計すればわかります。
(p.62 無申告のサイドビジネスは、なぜ発覚したのか)

税務署が行う任意調査の目的は、とことん税金を搾り取ることではなく、適正公平な課税の実現にあるのです。(P.129)

(2014/03/08 読了)

税務署は見ている。 (日経プレミアシリーズ)

飯田 真弓
日本経済新聞出版社 2013-09-10
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地図だけで車窓を思い浮かべることはできますか?: 【読書メモ】絶景鉄道 地図の旅/今尾恵介 著

Posted by localpocky on 16.2014 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback
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絶景鉄道 地図の旅 (集英社新書)


余部鉄橋に向かう列車は(中略)突然空中に放り出されたかのような高さで海辺の名鉄橋の上に躍り出る。これはコンクリート橋となった今でもその迫力は失われていない。地形図によればトンネル出口から地上まで等高線が4本通っているので、橋の高さが海抜40メートル以上あることが分かる。(p.144)

2014年1月刊。
絶景の廃線跡やスイッチバックなどの鉄道のある風景を、国土地理院の「地形図」だけで思い描いてみるという渋い内容。
地図と鉄道の両方に造詣が深い今尾さんならではの本ですね。

タイトルに「絶景」とありますが、図面は地図が主で、写真はほとんどありません。
でも、時代による線路の移り変わりや、特徴的な線形を地図上で追うのは、なかなか楽しいものです。

地名や路線名のオンパレードなので、知らない場所や路線の話はちょっと難しいですが、「そこに注目するか!」という視点が面白いです。

御殿場線がもともとは東海道本線だったというのは全然知りませんでした。
国府津−小田原−熱海と経由する今の東海道本線の線路は、当時は熱海止まりで「熱海線」と呼ばれていたそうです。

<引用メモ>
地形図を見ながら、慣れてくれば、いくらでも勝手な想像を膨らませられる。しかも地形図は1枚270円という安さだ。こんなに安い道楽はない。(p.10)

「昔は幹線で今は支線」という例は他にもあるが、最も有名なのは旧東海道本線の御殿場線(国府津~沼津)だろう。同線は昭和9年 (1934) 12月1日、丹那トンネルの営業運転開始を機に支線の御殿場線となった。(p.89)

日本の官営鉄道の路線に正式名称(国有鉄道線路名称)が付いたのは明治42年 (1909) 10月12日のことである。この日をもって全国の国鉄(当時は鉄道院)の線路は23の部(本線クラス)とそれに所属する72線が定められ、「○○本線」または「○○線」のいずれかを名乗ることになった。(p.91)

(2014/03/02 読了)

絶景鉄道 地図の旅 (集英社新書)

今尾 恵介 集英社 2014-01-17
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関連する本


[読書メモ] 時代の経過による地図の変化がこんなに楽しいなんて!/『地図で読む昭和の日本: 定点観測でたどる街の風景』今尾 恵介 - localpocky's reports


読書月報: 先月読んだ本まとめ (2014年2月号) via 読書メーター

Posted by localpocky on 02.2014 読書月報   0 comments   0 trackback
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先月に引き続き、1ヶ月間に読んだ本を「読書メーター」でまとめてみました。

実はこれ以外にも、途中で読むのをやめちゃった本が2冊あります。
最近になって、「本を読むのを途中でやめる」ということを覚えました。

「この本は自分に合わないな」と思った本は、やめることも大事だと気が付きました。本を読む時間は限られていますしね。
面白く感じない本を無理に読むよりも、気持ちを切り替えて次の本に移りましょう!


2014年2月に読んだ本 まとめ


2014年2月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1117ページ
ナイス数:28ナイス

神去なあなあ日常 (徳間文庫)神去なあなあ日常 (徳間文庫)感想
2009年刊。2012年文庫化。 高校を卒業したばかりの林業1年生が奮闘する青春物語。 神去(かむさり)村という山里を舞台にした、1年間の記録。 適度なゆるさの言葉遣いが軽快で、ちょうどいい感じ。 続編『神去なあなあ夜話』も出ているので、読んでみます。
読了日:2月12日 著者:三浦しをん

迷いながら、強くなる (単行本)
迷いながら、強くなる (単行本)感想
2013年11月刊【引用メモ】今、何か問題に直面していたとして、それが解決できるかもしれないし、残念ながら解決できないかもしれません。しかし、それを解決しようと頭を絞った経験や過程というのは、後々になっても自分を支えてくれ、やがて財産になるものだと信じています。(p.3)◆難しい問題や困難な課題に直面をした時に自信が持てないのは、きわめて自然なことだと思えます。裏を返せば、いつも自信を持っている人がいるとすれば、それはその人が不安を覚えることがないくらい簡単なことしかやっていないのでしょう。(p.123)
読了日:2月15日 著者:羽生善治

中国嫁日記(三)
中国嫁日記(三)感想
2014年2月刊。40歳のオタク夫と20代の中国人嫁の日常4コマコミックエッセイ第3巻。2年ぶりの新刊。このシリーズのお楽しみは、何と言っても後半の長編描き下ろし。1巻はお見合い編、2巻はプロポーズ編。そしてこの3巻目は難攻不落の「国際結婚の手続き」、そして中国のド派手な結婚写真の風習「芸術写真」のエピソード。Web の連載とは一味違う「いい話」が読めるのがうれしい!加齢臭対策のノウハウ付き。
読了日:2月16日 著者:井上純一

切れない糸 (創元推理文庫)
切れない糸 (創元推理文庫)感想
2005年刊、2009年文庫化。クリーニング屋さんが舞台の、日常ミステリー。◆大学卒業間近で、ある理由から実家のクリーニング屋さんを継ぐことになった青年が主人公。クリーニング屋に出された衣類(洗濯物)から生まれる、日常の謎。クリーニング業界の裏話がちょこちょこと出てきます。◆『和菓子のアン』は「ほのぼの系ミステリー」でしたが、本作のほうは、それほど「ほのぼの」とした印象は受けません。むしろ、そこはかとなく少し暗いムードが漂っているように感じました。陰湿な暗さではなく「静けさ」。不思議な読後感のお話でした。
読了日:2月23日 著者:坂木司


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クリーニング屋には個人情報が集まる? 『和菓子のアン』ともリンクする日常ミステリ: 【読書メモ】切れない糸/坂木 司 著

Posted by localpocky on 01.2014 書評/読書メモ   0 comments   0 trackback
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切れない糸 (創元推理文庫)


個人情報は、とにかく知られないに越したことはない。そんな風潮の時代です。(中略)なのであえてこのお話では、絶滅危惧種である『ご用聞き』を主人公に、個人情報の固まりである衣類を謎の中心にしてみました。
(p.413 文庫版あとがき)

2005年刊、2009年文庫化。
商店街のクリーニング屋さんが舞台の、日常ミステリー。
帯に書かれた「『和菓子のアン』とつながる連作ミステリ」という言葉に惹かれて読んでみました。(ちなみに『和菓子のアン』は 2010年刊)

大学卒業間近で、ある理由から実家のクリーニング屋さんを継ぐことになった青年が主人公。
クリーニング屋に出された衣類(洗濯物)から生まれる、日常の謎。

坂木さんの本を読むのは、今回が2作目です。
「お仕事系日常の謎小説」を多く書かれている作者さんなんですね。
本作も、クリーニング業界の裏話がちょこちょこと出てきます。

『和菓子のアン』の読書メモでは「ほのぼの系ミステリー」と書きました。
でも、本作のほうは、それほど「ほのぼの」とした印象は受けません。

むしろ、そこはかとなく少し暗いムードが漂っているように感じました。
陰湿な暗さではなく「静けさ」と言ったほうがいいのかもしれません。
不思議な読後感のお話でした。

<引用メモ>
特技はなく、趣味に近いのは「外食」。(中略)
でも、こんなことを趣味とは言えないよな。だから履歴書の趣味欄は、いつでも空白だ。(p.16 プロローグ)

違いを排除しようとするのではなく、近寄る努力をする。それはきっと(中略)俺にも、必要な努力なんだろう。(p.195)
(2014/02/23 読了)

関連する本

[読書メモ] デパ地下の和菓子屋が舞台の、ほのぼの系ミステリー/『和菓子のアン』坂木 司 - localpocky's reports

切れない糸 (創元推理文庫)

坂木 司
東京創元社 2009-07-05
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和菓子のアン (光文社文庫)

坂木 司
光文社 2012-10-11
売り上げランキング : 4145
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電車好きを返上して、にわかに興味が出てきたのが野鳥。姿を見たり鳴き声を聞くと和みます。好きな鳥はハクセキレイ。カワセミを一度この目で見てみたいです。
読書は1週間に1冊のペース。図書館も愛用しています。
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